電気工事や空調工事にかかる冷媒回収と破壊について - 小田電業
 
電気工事や空調工事にかかる冷媒回収と破壊業務について詳しく説明

電気工事や空調工事にかかる冷媒回収と破壊について

●冷媒回収について

平成14年4月1日より、フロン回収・破壊法(特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等 に関する法律)が施行されました。

これは、オゾン層の破壊や地球温暖化を招くフロンを大気中にみだりに放出することを禁止し、機器の廃棄時における適正な回収及び破壊処理の実施等を義務づけた法律で、本法律の対象は、業務用冷凍空調機器に冷媒として使用されている温室効果に大きく影響を与えるガスで、オゾン層破壊効果が大きいクロロフルオロカーボン(CFC)、ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)と、オゾン層の破壊効果が少ないそれらの代替ガスとして使用されているハイドロフルオロカーボン(HFC)の3種類のフロン類となっており、 また平成19年10月に改正法が施行され、「行程管理制度の導入」や「整備時のフロン類の回収義務の明確化」 など、新たな仕組みが追加されました。

フロン回収・破壊法によりオゾン層の破壊や地球温暖化を招くフロンを大気中にみだりに放出が禁止され、業務用冷凍空調機器の廃棄時における適正な回収及び破壊処理の実施等が義務となり「行程管理制度の導入」や「整備時のフロン類の回収義務の明確化」も義務となった。

●フロン回収・破壊法とは?

業務用冷凍空調機器に冷媒として充てんされているフロン類を、みだりに大気中に放出することが禁止され たことにより、業務用冷凍空調機器の廃棄時・整備時には、フロン類を回収する義務が発生しました。

そのため、業務用冷凍空調機器の廃棄・整備等を生業としてきた事業者はまず、その業を行う都道府県の知事に申請・登録(第一種フロン類回収業者登録)し、この法律施行時以降発生するそれらの業務に対して、フロン類をきっちりと回収していかなくてはならなくなりました。

仮にこの登録をせずに、回収業を行った場合、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処されることとなり ます。
また都道府県知事に申請し登録された第一種フロン類回収業者は、回収業務の他に、下記を義務づけられています。

    ●第一種フロン類回収業者の義務●

  1. 毎年フロン回収量の報告義務が課せられ、年度ごとに回収量と破壊量及び再利用した量などを、冷媒種類・商品区分ごとに分けて、登録している都道府県に報告すること(年間の回収量がなくても報告することが必要)。
  2. 回収量は日常、帳票等を完備し記録する必要があり、記録した帳票等は5年間、保管すること。
  3. 第一種フロン類回収業者はフロンを回収後、機器の所有者(機器の廃棄等実施者)に対し「引取証明書」を交付する必要があること。
  4. 解体業者は、業務用冷凍空調機器の設置の有無を確認し、施主に説明する必要があること。
  5. 回収したフロン類は、第一種フロン類回収業者が自ら再利用をする場合等を除き、破壊しなければならない(破壊は経済産業大臣と環境大臣の許可を受けたフロン類破壊業者でなければ行うことができない)。

追加として行程管理制度を設けられ、フロン類の引渡しの委託等を書面で管理する必要があります。

これは、機器の廃棄等を第一種フロン類回収業者に委託する機器の所有者(機器の廃棄等実施者)にも義務がなされ、機器の廃棄等実施者は業務委託時に「回収依頼書(又は委託確認書)」を、第一種フロン類回収業者に交付する必要があり、それを受けて第一種フロン類回収業者がフロンを回収後、「引取証明書」を機器の廃棄等実施者に交付し、それぞれの書面は以後3年間保存する必要があります。

●フロンに関する課題

フロン回収・破壊法によるフロン類の適正な回収及び破壊処理の実施等の法的義務化により、フロン類の回収量は年々増加しています。

しかしながら、フロンに関する課題は多く存在しています。
例えば、冷凍空調機器の冷媒に使用される代替フロンであるHFCの排出量の急増で、2020年には現在の2倍以上に増加する見込みがされていることや、フロン回収・破壊法施行以来、機器廃棄時等の冷媒回収率は3割程度で低迷していること、そして冷凍空調機器の設備不良や経年老化等による、使用中における冷媒の漏えいが、経済産業省の調査で明らかになり、業務用冷凍冷蔵機器では年間13〜17%も漏えいしていることがわかっています。

これには、都道府県の知事への第一種フロン類回収業者登録をしていない、フロン類の適正な回収及び破壊処理等に精通していない業者がそれら業務等を行なっていたり、フロン回収・破壊法を無視し、業務用冷凍空調機器の廃棄・整備等の業務時にフロン類を回収せずに大気へ放出し、これらの業務を安価で請負う業者が未だに数多く存在している事実に起因していると考えられます。

冷凍空調機器の設備不良や経年老化等による、使用中における冷媒の漏えいが業務用冷凍冷蔵機器で17%漏えいしている。第一種フロン類回収業者登録がない業者が業務等を行ったりフロン回収・破壊法を無視し業務用冷凍空調機器の廃棄・整備等の業務時にフロン類を回収せずに大気へ放出する事業者が多いことが課題。

●オゾン層の保護と地球温暖化防止による、持続可能な経済社会の構築のために

私たち小田電業としては、そのような悪質な事業者をなくしていくためにも、回収や破壊業務では全てのお客様へフロン回収・破壊法によるフロン類の適正な回収及び破壊処理の丁寧な説明と適正な実施をさせていただきます。

またお客様による冷凍空調機器の使用中における冷媒の高い漏えい率の課題に関しましても、機器の種類に関わらず、現在お客様が使用されている機器の冷媒漏えいのチェックや設備点検を当社ではお受けしております。 使用中の機器からの冷媒の漏えいは、機器の性能の低下も引き起こします。そうならないための、漏えい防止の最適なメンテナンスなどもお受けしています。

このことにより当社としては、少しでも大気中へのフロン類の放出をなくし、また使用中の冷凍空調機器のチェックやメンテナンス、見直しによる効率の最適化を実現し、お客様にとって、そして地球環境にとって負荷の少ない、持続可能な経済社会の実現を推進していきます。

小田電業は回収や破壊業務では全てのお客様へフロン回収・破壊法によるフロン類の適正な回収及び破壊処理の丁寧な説明と適正な実施を行ないます。また機器の冷媒漏えいのチェックや設備点検、漏えい防止の最適なメンテナンスなどもお受けし使用中の冷凍空調機器の効率の最適化を実現。地球環境にとって負荷の少ない、持続可能な経済社会の実現を推進しています。